スーパーの果物売り場で、大きくて立派なハネジューメロンが驚くほどの安さで売られているのを見て、「なぜこんなに安いの?」「安いけど美味しいの?」と疑問に思ったことはありませんか。
その価格の安さから、つい手を伸ばしてみたものの、味が瓜っぽくてがっかりした経験がある方もいるかもしれません。
この記事では、ハネジューメロンが安い理由から、本当の美味しさを引き出す食べ頃の見分け方、保存方法、さらにはアンデスメロンやホームランメロンといった他の品種との違いまで、あなたの疑問をすべて解決します。
最後まで読めば、ハネジューメロンの魅力を再発見し、次からは自信を持って一番美味しい一玉を選べるようになるでしょう。
【結論】ハネジューメロンが安い理由は栽培方法にあった

一番の理由は「露地栽培」で大量生産できるから
ハネジューメロンが安い最大の理由は、特別な設備を必要としない「露地栽培」で大量に生産できるからです。
日本の高級メロンの多くは、温度や湿度を厳しく管理する温室栽培が必要です。
しかし、ハネジューメロンは主にアメリカ南部やメキシコといった温暖な気候の地域で、畑で直接栽培されます。
この栽培方法により、設備投資や管理コストを大幅に削減できるため、手頃な価格で市場に供給することが可能なのです。
高級なマスクメロンとの栽培方法の違いとは?
ハネジューメロンと高級なマスクメロンの価格差は、栽培方法とそれに伴う希少性の違いによって生まれます。
マスクメロンの代表格であるアールスメロンは、ガラス張りの温室で徹底した管理のもと、「一木一果(いっきいっか)」という栽培方法で育てられます。
これは、1本のツルから最も出来の良い1玉だけを選んで、全ての栄養を集中させる贅沢な育て方です。
一方、ハネジューメロンは前述の通り露地栽培が可能で、1本のツルから複数の実を収穫できます。
この生産効率の違いが、両者の価格に大きく反映されているのです。
名前の由来は「ハニーデュー(蜂蜜のしずく)」!味への期待が高まる
ハネジューメロンという名前は、英語の「Honey dew melon(ハニーデューメロン)」が由来となっています。
「Honey dew」を直訳すると「蜂蜜のしずく」となり、その名の通り、完熟したハネジューメロンは蜂蜜がしたたるような強い甘みを持つことを示唆しています。
価格が安いからといって味が劣るわけではなく、本来は非常に甘くて美味しいメロンであることが、この名前からもわかります。
安いけど味はどう?ハネジューメロンの本当の美味しさと評判

特徴は蜂蜜のような甘さと豊富な果汁
適切に完熟させたハネジューメロンの味は、蜂蜜を思わせる濃厚な甘さと、みずみずしく豊富な果汁が特徴です。
マスクメロンのような芳醇な香りはありませんが、後味はさっぱりとしており、爽やかな風味を楽しめます。
実際にマスクメロンと食べ比べた人からは、「ハネジューメロンの爽やかさに軍配をあげたい」といった声も聞かれるほど、多くの人に愛される美味しさを持っています。
「まずい」「瓜っぽい」と言われる原因は追熟不足だった
ハネジューメロンに対して「まずい」「瓜の味がする」といった残念な感想を持つ人がいるのは、そのほとんどが完熟前の「追熟不足」の状態で食べてしまっていることが原因です。
ハネジューメロンは輸入される果物であるため、輸送中に傷まないよう、あえて未熟な状態で収穫されます。
そのため、スーパーの店頭に並んでいるものは、まだ本来の甘さが引き出されていないことが多いのです。
購入後は自宅で追熟させることで、瓜っぽさが消え、驚くほど甘く美味しいメロンに変身します。
実は栄養も豊富!むくみ解消や整腸作用も期待できる?
ハネジューメロンは美味しいだけでなく、私たちの体に嬉しい栄養素も含まれています。
特に注目したいのが、カリウムとペクチンです。
カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあり、高血圧の予防やむくみの解消に効果が期待できます。
また、食物繊維の一種であるペクチンには、腸の働きを整える作用があり、便秘の改善にも役立つとされています。
失敗しない!甘いハネジューメロンの食べ頃サインと見分け方

スーパーで美味しい個体を選ぶ3つのポイント
スーパーでハネジューメロンを選ぶ際は、以下の3つのポイントをチェックしましょう。
- ずっしりとした重みがあるもの
- 皮にハリとツヤがあるもの
- 形が左右対称に整っているもの
手に持った時にずっしりと重みを感じるものは、果汁が豊富に含まれている証拠です。
また、皮に傷がなく、きれいなクリーム色でハリがあるものを選ぶと、新鮮で美味しい個体である可能性が高まります。
購入後に追熟は必要?完熟を見極める4つのサイン
購入したハネジューメロンは、すぐに食べずに追熟させるのが美味しく食べるための秘訣です。
食べ頃は、以下の4つのサインで見極めることができます。
サイン | 変化の内容 |
---|---|
皮の色 | 全体が白っぽい緑色から、黄色味を帯びたクリーム色に変化する |
お尻(花落ち) | ヘタとは反対側のお尻部分を軽く押し、少し弾力を感じたら完熟 |
香り | メロン特有の甘い香りが強くなってくる |
見た目 | 皮の表面にバナナのような茶色い斑点(シュガースポット)が現れることがある |
これらのサインが見られたら、完熟の合図です。
食べ頃を逃さないための保存方法と日持ち期間
ハネジューメロンの保存方法は、追熟の段階によって異なります。
追熟させる場合は、直射日光の当たらない風通しの良い場所で常温保存してください。
完熟のサインが見られたら、乾燥を防ぐために丸ごとラップで包み、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
完熟後は2~3日以内に食べるのが理想ですが、丸ごとの状態であれば冷蔵庫で2~3週間と比較的日持ちするのも特徴です。
カットした場合は、種とワタを取り除き、ラップをかけて冷蔵庫で保存し、1~2日以内に食べきりましょう。
美味しさを引き出すおすすめの切り方
ハネジューメロンを食べる際は、まず縦半分にカットし、スプーンで中の種とワタをきれいに取り除きます。
次に、お好みの幅でくし切りにしましょう。
最後に、皮と果肉の間にナイフを入れ、果肉を皮から切り離し、一口大にカットすると、フォークだけで手軽に食べられて便利です。
ハネジューメロンはどこで売ってる?値段の相場と主な販売店

コストコではいくら?驚きの価格と口コミ
ハネジューメロンは、コストコで非常に安価に販売されていることで有名です。
時期にもよりますが、直径17cm、重さ3kg弱ほどの大きなサイズが1玉250円~300円前後という驚きの価格で売られていることがあります。
その圧倒的なコストパフォーマンスから、コストコユーザーの間では定番の人気商品となっており、「甘くて美味しい」「この値段なら毎日食べられる」といった口コミが多く見られます。
スーパーや八百屋での値段の相場と出回る時期
一般的なスーパーや八百屋では、安い時期で1玉300円前後、通常でも600円~700円程度が値段の相場です。
ハネジューメロンは、アメリカ産が7月~10月、メキシコ産が11月~6月に出回るため、ほぼ一年を通して購入することができます。
特に、国産メロンが少なくなる3月~5月頃に多く流通する傾向があります。
最近見ない?「売ってない」時に探すべき場所
「最近スーパーでハネジューメロンを見かけない」と感じる場合は、コストコや業務スーパーといった大型店や輸入食品を扱うお店を探してみるのがおすすめです。
また、店舗によっては丸ごとではなく、カットフルーツのコーナーで販売されていることもあります。
お店の方に尋ねてみると、バックヤードに在庫がある場合もあるかもしれません。
通販でも購入可能?楽天などの取り扱い状況
ハネジューメロンは、楽天市場やAmazonなどのオンライン通販サイトでも購入することができます。
通販では、1玉から購入できるものだけでなく、5~6玉入った箱単位での販売も多く見られます。
また、生鮮品だけでなく、冷凍のカットフルーツやジュースなどの加工品も充実しており、用途に合わせて選ぶことが可能です。
他の人気メロンと何が違う?アンデスメロン・ホームランメロンと比較
【網あり代表】アンデスメロンとの味や値段の違い
アンデスメロンは、日本で開発されたネット(網目)系のメロンで、手頃な価格帯から人気の高い品種です。
ハネジューメロンとの主な違いは、皮の網目の有無と価格帯です。
項目 | ハネジューメロン | アンデスメロン |
---|---|---|
見た目 | 網目なし・白皮 | 網目あり・緑皮 |
果肉 | 薄緑色 | 黄緑色 |
味 | さっぱりした甘さ | 濃厚な甘さと芳醇な香り |
価格帯 | 安い(300円~) | やや安い(500円~) |
主な産地 | アメリカ・メキシコ | 日本(茨城、熊本など) |
【白皮仲間】ホームランメロンとの見た目や食感の違い
ホームランメロンも、ハネジューメロンと同じく網目のない白い皮が特徴のノーネットメロンです。
両者は見た目が似ていますが、果肉の色や食感に違いがあります。
項目 | ハネジューメロン | ホームランメロン |
---|---|---|
見た目 | 網目なし・クリーム色の皮 | 網目なし・乳白色の皮 |
果肉 | 薄緑色 | 白色 |
味・食感 | さっぱりした甘さ・シャキシャキ感 | 強い甘さ・とろけるような舌触り |
価格帯 | 安い(300円~) | やや安い(500円~) |
主な産地 | アメリカ・メキシコ | 日本(茨城、熊本など) |
ハネジューメロンに関するよくある質問(Q&A)

ハネジューメロンの旬はいつですか?
ハネジューメロンはアメリカ産とメキシコ産が時期をずらして輸入されるため、一年中市場に流通しています。
その中でも、特に多く出回るのは国産メロンの端境期にあたる3月~5月頃で、この時期が最も旬と言えるでしょう。
家庭菜園での栽培はできますか?
ハネジューメロンを家庭菜園で育てることは可能ですが、比較的難易度は高めです。
種から育てることもできますが、お天気の影響を受けやすく、特に受粉のタイミングが難しいため、成功させるにはある程度の知識と経験が必要になります。
栽培に挑戦している方のブログなども参考になるでしょう。
フルーツカービングの材料としても人気って本当?
はい、本当です。
ハネジューメロンは、値段が手頃で皮が滑らかなため、ナイフが入れやすく、フルーツカービングの材料として非常に人気があります。
果肉に厚みがあるため、彫ったデザインの陰影が美しく出やすいのも特徴です。
カービング教室などでも、練習用の素材としてよく利用されています。
まとめ:ハネジューメロンが安い理由を徹底解説
- ハネジューメロンが安い一番の理由は露地栽培で大量生産できるからである
- 温室栽培で少量生産される高級メロンとはコストのかかり方が全く違う
- 「ハニーデュー(蜂蜜のしずく)」という名前が示す通り、本来はとても甘いメロンである
- 味が瓜っぽくまずいと感じるのは、完熟前の追熟不足の状態で食べていることが原因だ
- 購入後は常温で追熟させ、皮が黄色味を帯び、甘い香りがしてきたら食べ頃である
- ずっしりと重く、皮にハリがあるものを選ぶのが美味しい個体を見分けるコツだ
- コストコでは3kg近い大玉が300円前後という破格の値段で売られることがある
- アメリカ産とメキシコ産がリレー出荷されるため、ほぼ一年中購入が可能である
- アンデスメロンとの違いは、皮の網目の有無と、より手頃な価格帯である点だ
- 同じ白皮のホームランメロンとは、果肉の色やとろけるような食感が異なる