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【なぜ】フェアレディZ33が安い理由5選!維持費や後悔する点を解説

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中古スポーツカー市場で、日産フェアレディZ(Z33)が驚くほど手頃な価格で取引されていることに疑問を持ったことはありませんか。

「かっこいいのに、なぜこんなに安いんだろう?」「何か問題があって『やめとけ』と言われるのでは?」と不安に感じる方もいるかもしれません。

また、購入を考えたときに気になるのが、具体的な維持費や故障のリスク、「買って後悔しないか」という点でしょう。

この記事では、Z33の中古車が安い理由を徹底的に掘り下げるとともに、年間維持費のシミュレーション、特有の弱点や注意点、そして将来的な価格高騰の可能性まで網羅的に解説します。

Z33の購入で失敗しないための知識がすべて得られます。

目次

【結論】フェアレディZ33の中古車が安い理由は5つ

フェアレディZ33の中古車価格が安いのには、いくつかの明確な理由が存在します。

決して「人気がないから」「性能が低いから」といった単純な理由ではありません。

市場の動向や車両の特性が複合的に絡み合った結果、現在の価格帯が形成されています。

理由1:他の国産スポーツカーの価格が異常に高騰しているだけ

Z33が安いと感じる最大の理由は、実はZ33自体が極端に安いわけではなく、同年代の他の国産スポーツカー(シルビア、RX-7、スープラなど)の価格が異常なまでに高騰しているためです。

これらの車種は、海外でのJDM(日本国内市場)ブームや希少性からプレミア価格がつき、本来の車両価値とはかけ離れた相場になっています。

相対的に見ると、Z33は適正価格を維持していると言えるでしょう。

20年以上前の車が70万円以下で手に入るのは、むしろ健全な中古車市場の姿なのです。

理由2:流通台数が多く希少価値が低い

Z33は2002年から2008年までと、比較的長期間にわたって生産されました。

その結果、国内の中古車市場には今なお多くの個体が流通しています。

中古車価格は需要と供給のバランスで決まるため、タマ数が豊富で手に入りやすいZ33は、希少価値が高まりにくく、価格が安定しやすい傾向にあります。

「いつでも買える」という安心感が、価格の急騰を抑えている一因です。

理由3:大排気量で維持費が高く敬遠されがち

Z33は3.5Lという大排気量のV6エンジンを搭載しています。

これはパワフルな走りの源泉である一方、維持費の面ではデメリットとなります。

自動車税は年間58,600円(13年超の重課税適用後)と高額で、燃費も決して良くはありません。

車両本体価格の安さに惹かれても、この維持費の高さがネックとなり、購入を断念する層が一定数いるため、需要が過度に高まらないのです。

理由4:2シーターで実用性が低く需要が限定的

フェアレディZは伝統的に2シーター(一部モデルを除く)のピュアスポーツカーです。

後部座席がないため、家族や友人を乗せる機会が多いユーザーには不向きです。

また、荷室スペースも限られており、日常の買い物や旅行など、実用性を重視するシーンでは不便を感じることが少なくありません。

このように使用用途が限定されるため、購入者層が絞られ、幅広い需要が見込めないことも価格が安く落ち着いている理由の一つです。

理由5:発売から20年以上経過し年式が古い

Z33の初期モデルは、発売からすでに20年以上が経過しています。

自動車は年式の経過とともに価値が下がるのが一般的であり、Z33も例外ではありません。

年数が経てば経つほど、ゴム部品の劣化や内外装の傷み、電装系のトラブルといった経年劣化のリスクは高まります。

これらの潜在的なメンテナンスコストが車両価格に反映され、安価な価格設定につながっています。

Z33の維持費はいくら?「維持できない」は本当か

Z33の購入を検討する上で最も気になるのが「維持費」です。

「大排気量だから維持できない」という声も聞かれますが、実際のところはどうなのでしょうか。

具体的な費用をシミュレーションし、現実的な維持コストを把握しましょう。

Z33の年間維持費シミュレーション一覧(税金・保険・燃料代など)

Z33を所有した場合の、おおよその年間維持費を以下の表にまとめました。

個人の状況や走行距離によって変動するため、あくまで目安として参考にしてください。

項目年間費用の目安備考
自動車税58,600円~66,700円13年経過で約15%、18年経過で約20%重課
自動車重量税19,000円2年車検時に38,000円(13年経過)を支払い
自賠責保険料約10,000円2年車検時に約20,000円を支払い
任意保険料50,000円~150,000円年齢、等級、車両保険の有無で大きく変動
ガソリン代約150,000円年間8,000km、燃費7km/L、ハイオク180円/Lで計算
駐車場代60,000円~240,000円地域による(月額5,000円~20,000円で計算)
メンテナンス代50,000円~オイル交換、消耗品交換など
合計(駐車場代除く)約327,600円~月々約27,300円~

自動車税と重量税はいくらかかる?

Z33の排気量は3,498ccなので、3.0L超~3.5L以下の区分に該当します。

新車登録時の自動車税は58,000円ですが、Z33は全モデルが新規登録から13年以上経過しているため、重課税の対象となります。

  • 13年経過後:58,000円 → 66,700円(約15%増)

また、車検時に支払う自動車重量税も同様に重課されます。

  • 13年経過後:2年で32,800円 → 38,000円
  • 18年経過後:2年で32,800円 → 45,600円

燃費は悪い?リッター何キロ走るのか(ハイオク指定)

Z33の燃費は、年式や運転スタイルによって異なりますが、おおむね以下の通りです。

  • 街乗り:リッター6~8km程度
  • 高速道路:リッター10~12km程度

現代の車と比較すると決して良い数値とは言えず、燃料はハイオクガソリンが指定されています。

走行距離が多い方にとっては、ガソリン代が維持費の中で大きな割合を占めることになるでしょう。

タイヤ交換やオイル交換など消耗品の費用目安

スポーツカーであるZ33は、消耗品にもそれなりのコストがかかります。

特にタイヤは前後でサイズが異なる大径・幅広サイズ(例:前225/45R18、後245/45R18)を採用しているため、交換費用は高くなりがちです。

アジアンタイヤなどで費用を抑えることも可能ですが、国産の高性能タイヤを選ぶと4本で10万円を超えることも珍しくありません。

また、エンジンオイルも約5Lと多くの量が必要になるため、オイル交換1回あたりの費用もコンパクトカーなどと比べると高くなります。

安いのは「壊れやすい」から?故障リスクと弱点を解説

「安い中古車は壊れやすい」というイメージから、Z33の購入をためらう方もいるかもしれません。

しかし、Z33は必ずしも壊れやすい車というわけではありません。

適切な知識を持って車両を選べば、過度に心配する必要はないでしょう。

「Z33は壊れやすい」は誤解?エンジンは頑丈という評価

Z33に搭載されているVQ35DEエンジン(後期はVQ35HR)は、日産の主力V6エンジンとして多くの車種に採用された実績があり、非常に頑丈で信頼性が高いと評価されています。

基本的なメンテナンスを怠らなければ、エンジン本体が致命的な故障を起こすケースは稀です。

スポーツ走行などの過酷な条件下でも壊れにくい耐久性を持っており、「Z33は壊れやすい」という評価は、主にエンジン以外の部分の経年劣化に起因していることが多いようです。

ここだけは注意!Z33の定番トラブル箇所と対策

頑丈なエンジンを持つZ33ですが、年式の古さからいくつかの定番トラブル、いわゆる「弱点」が存在します。

購入前にこれらの箇所をチェックし、対策を考えておくことが重要です。

  • パワーウィンドウモーターの故障: 窓の動きが遅くなったり、動かなくなったりする定番のトラブルです。
  • ハブベアリングの異音: 走行中に「ゴー」という異音が発生した場合、ハブベアリングの劣化が考えられます。
  • カム角センサー・クランク角センサーの故障: エンジン不調や始動不良の原因となります。予防的に交換しておくのが安心です。
  • イグニッションコイルの不具合: エンジンの振動やアイドリング不調につながります。

それは故障じゃない?経年劣化による消耗品の交換費用

Z33のトラブル報告の中には、厳密には「故障」ではなく「消耗品の寿命」によるものが数多く含まれます。

発売から20年近く経過しているため、サスペンションアームのブッシュ類やエンジンマウント、各種ガスケットやOリングといったゴム部品は劣化しているのが当然です。

これらの部品を交換することで、車の乗り味や性能は新車時に近い状態にリフレッシュされます。

「故障が多い」と捉えるのではなく、「年式相応のリフレッシュメンテナンスが必要」と考えるのが適切でしょう。

なぜZ33は「やめとけ」「後悔する」と言われるのか?

インターネット上では「Z33はやめとけ」「買って後悔した」といったネガティブな意見も見受けられます。

これらはZ33が持つスポーツカーとしての特性を理解せずに購入してしまったケースがほとんどです。

どのような点が後悔につながるのか、事前に把握しておきましょう。

後悔する理由①:実用性の低さ(2シーター・荷物が積めない問題)

前述の通り、Z33は2シーターで荷室も広くありません。

購入前は「趣味の車だから」と割り切っていても、実際に所有してみると日常の様々なシーンで不便を感じることがあります。

「友達を乗せて出かけられない」「大きな買い物ができない」「ゴルフバッグが積みにくい」といった実用面での制約が、次第にストレスとなり後悔につながるパターンです。

後悔する理由②:運転しにくい?(車幅の広さ・後方視界の悪さ)

Z33の全幅は1,815mmと、現代の基準でもワイドなボディサイズです。

そのため、狭い路地や駐車場での取り回しには気を使います。

また、クーペスタイル特有のデザインにより、特に斜め後方の視界が悪く、車線変更やバック駐車の際には慣れが必要です。

運転に自信がない方にとっては、この車両感覚の掴みにくさが「運転しにくい」と感じる要因になるかもしれません。

後悔する理由③:乗り心地が硬く長距離は疲れるという声

スポーツカーであるZ33のサスペンションは、走行性能を重視した硬めのセッティングになっています。

これにより、路面の凹凸をダイレクトに拾いやすく、乗り心地が良いとは言えません。

ワインディングなどを走る際は楽しい反面、長距離の移動や荒れた路面では、同乗者から不満が出たり、ドライバー自身も疲れを感じやすかったりするでしょう。

後悔する理由④:カスタムベースとして不向きな面も(NAエンジン)

Z33はカスタムパーツが豊富ですが、パワーアップに関しては注意が必要です。

搭載されているのがNA(自然吸気)エンジンのため、シルビアのようなターボ車と比べて、手軽に大幅な馬力アップを図ることが困難です。

パワーを上げるには、ターボチャージャーやスーパーチャージャーの後付けなど、多額の費用がかかります。

「安く買って速くしたい」と考えている人にとっては、期待外れに終わる可能性があります。

今後の値上がりは?25年ルールでZ33の相場は高騰する?

現在、手頃な価格で手に入るZ33ですが、将来的には価格が高騰する可能性を秘めています。

その鍵を握るのが、アメリカの「25年ルール」です。

購入を検討しているなら、今後の相場動向も視野に入れておくと良いでしょう。

25年ルールとは?Z33が対象になるのはいつから?

「25年ルール」とは、アメリカ合衆国で定められている車両輸入規制の一つで、「製造から25年以上が経過した車は、当時の安全基準や排ガス規制をクリアしていなくても輸入・登録できる」というものです。

このルールにより、これまでアメリカに正規輸出されていなかった日本の名車が、対象年を迎えるたびに価格が高騰する現象が起きています。

Z33の生産開始は2002年なので、初期モデルは2027年頃から25年ルールの対象となります。

すでに始まっている海外からの需要と価格上昇の現状

実は25年ルールを待たずして、すでに海外、特に北米やヨーロッパでのZ33人気は高まっています。

映画やゲームの影響でJDM文化が浸透しており、海外のバイヤーが日本国内の良質な中古車を買い付けている状況です。

この影響で、国内の流通台数は徐々に減少しており、特に状態の良い個体やマニュアル車を中心に、相場は緩やかな上昇傾向を見せ始めています。

今が底値?将来的な資産価値の可能性

総合的に見ると、Z33の中古車価格は今が底値圏にある可能性が高いと言えます。

今後、25年ルールの対象年式が拡大するにつれて、海外からの需要はさらに高まり、相場が一段と上昇することも十分に考えられます。

特に、低走行・無改造の極上車や、バージョンNISMOのような希少グレードは、将来的に資産としての価値を持つかもしれません。

ただし、過走行や修復歴のある個体の価格が同様に上がるとは限らないため、投資目的での購入は慎重な判断が必要です。

【購入ガイド】後悔しないZ33中古車の見極め方と注意点

安いからといって安易に飛びつくと、購入後の思わぬ出費で後悔することになりかねません。

Z33の中古車を選ぶ際には、価格だけでなく、車両の状態をしっかりと見極めることが最も重要です。

購入前に必ずチェックすべき5つのポイント

現車確認の際には、少なくとも以下の5つのポイントをチェックしましょう。

  1. エンジンルームの確認: エンジンを始動させ、異音や異常な振動がないか確認します。オイルフィラーキャップを開け、裏側に乳化したオイルが付着していないかも見ましょう。オイル漏れの痕跡がないかも要チェックです。
  2. 下回りの確認: 可能な範囲で車体の下を覗き込み、オイル漏れやサビ、フレームの損傷がないかを確認します。
  3. 電装系の動作確認: パワーウィンドウ、エアコン、ナビ、ライト類など、すべての電装品が正常に作動するかを試します。
  4. 内装の状態: Z33は年式によって、ダッシュボードやドア内張りなどがベタつきやすい傾向があります。シートのヘタリやスレ、臭いなども確認しましょう。
  5. 試乗: 可能であれば必ず試乗させてもらいましょう。まっすぐ走るか、ブレーキは正常に効くか、ミッションの入りはスムーズか、異音はないかなど、実際に運転して感じる違和感は重要な判断材料です。

前期・中期・後期の違いは?おすすめのモデルはどれか

Z33は生産時期によって前期・中期・後期に分けられ、それぞれ特徴があります。

  • 前期(2002年~2005年): 最も安価でタマ数も豊富。カスタムベースとして人気があります。
  • 中期(2005年~2007年): エンジンが改良されましたが、一部でオイル消費が多い個体があるという報告も。内装パーツが特に劣化しやすいと言われています。
  • 後期(2007年~2008年): 新設計のVQ35HRエンジンを搭載し、馬力が313psに向上。エンジンフードのデザインも異なります。最も高性能ですが、価格は高めです。

カスタムを楽しみたいなら安価な前期、走りや性能を重視するなら後期がおすすめです。

中期は内装の状態などを特に注意して選ぶ必要があります。

修復歴よりも整備記録簿の有無が重要

中古車選びでは修復歴の有無を気にする方が多いですが、Z33のような年式の古いスポーツカーでは、それ以上に「どのようにメンテナンスされてきたか」が重要です。

たとえ低走行であっても、メンテナンスがされていなければ部品は劣化します。

逆に、走行距離が多くても、定期的にオイル交換や消耗品交換が行われてきた車両はコンディションが良いことが多いです。

過去の整備記録簿がしっかりと残っている車両は、大切に扱われてきた証拠であり、信頼性が高いと言えるでしょう。

【比較】Z34も安い理由は?Z33との違いを解説

Z33の後継モデルであるフェアレディZ(Z34)も、比較的手頃な中古車価格で流通しています。

Z33とZ34では何が違うのか、そしてZ34が安い理由も合わせて見ていきましょう。

Z34の中古車が安い理由もZ33とほぼ同じ

Z34の中古車が安い理由は、Z33と共通する点が多くあります。

2008年から2022年までという非常に長い期間生産されたため市場への供給台数が多く、希少性が低いこと。

排気量が3.7Lにアップし、さらに維持費が高くなったこと。

そして、2シーターで実用性が低いことなどが、価格が上がりにくい主な要因です。

Z33とZ34のスペック・デザイン・価格の違いを比較

Z34はZ33をベースに正常進化させたモデルであり、多くの点が改良されています。

項目フェアレディZ (Z33)フェアレディZ (Z34)
生産期間2002年~2008年2008年~2022年
エンジン3.5L V6 (VQ35DE/HR)3.7L V6 (VQ37VHR)
最高出力280ps / 313ps336ps
全長4,310mm4,250mm
ホイールベース2,650mm2,550mm
特徴ロングノーズで伸びやかなデザインホイールベースを短縮し運動性能を向上

デザイン面では、Z34はヘッドライトやテールランプがブーメランのような特徴的な形状になりました。

また、ホイールベース(前輪と後輪の間の距離)を100mm短縮したことで、より機敏なハンドリング性能を実現しています。

性能はZ34が上ですが、デザインの好みや、よりアナログな乗り味を求めるならZ33を選ぶという選択も十分に考えられます。

まとめ:z33が安い理由と購入時の全注意点

  • Z33が安いのは他の国産スポーツカーが高騰しているため相対的に安く見えるのが最大の理由
  • 生産期間が長く流通台数が多いため希少価値が低く価格が安定している
  • 3.5Lの大排気量エンジンにより税金や燃料代などの維持費が高額になりがちである
  • 2シーターで実用性が低く購入者層が限定されることも価格が上がりにくい一因
  • 年式が古く経年劣化によるメンテナンスコストが価格に反映されている
  • エンジンは頑丈だがパワーウィンドウや各種センサー類に定番のトラブル箇所が存在する
  • 「やめとけ」と言われるのは実用性や乗り心地などスポーツカー特有の割り切りが必要なため
  • 2027年頃から「25年ルール」の対象となり将来的に価格が高騰する可能性がある
  • 中古車は価格だけでなく整備記録簿がしっかり残っている個体を選ぶことが重要
  • Z33とZ34は性能やデザインが異なるため目的や好みに合わせて選ぶべき
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