「ヤマハ XJ400は安い」と耳にしたことがあるけれど、実際に調べてみると意外と高くて驚いた、という経験はありませんか。
旧車に興味を持ち始めた方にとって、XJ400の価格に関する情報は少し混乱を招くかもしれません。
かつては他の人気旧車と比較して手頃な価格帯でしたが、現在その状況は大きく変化しています。
この記事では、インプットしたデータベース情報に基づき、XJ400が「安い」と言われた過去の理由から、現在の価格が高騰している背景、そして購入時に注意すべきポイントまで、専門的な視点から徹底的に解説します。
XJ400の価格の真実を知り、後悔しないバイク選びの参考にしてください。
結論:ヤマハXJ400は今、本当に安い?中古相場を徹底調査

結論から言うと、現在ヤマハXJ400は決して「安い」バイクではありません。
「XJ400は安い」というイメージは、あくまで過去のものであり、現在は価値ある旧車として高値で取引されています。
GooBikeで見るXJ400の中古車価格のリアル【2024年最新】
中古バイク情報サイト「GooBike」に掲載されている情報(2024年時点)を見ると、XJ400の車両本体価格は、最も安いものでも約80万円、高いものでは230万円を超える個体も存在します。
支払総額では150万円から200万円を超える価格帯が中心となっており、400ccクラスのバイクとしては非常に高価であることがわかります。
年式が古く、走行距離が不明な車両やカスタムされた車両が多いため、価格は一台一台の状態によって大きく変動します。
「XJ400は安い」は過去の話?価格が高騰している現状を解説
かつては、同年代のライバル車であるCBX400FやZ400FXといった超人気車種の陰に隠れ、比較的安価に購入できる時代がありました。
しかし、近年の旧車ブームにより、XJ400の価値も見直され、価格は右肩上がりに高騰しています。
状態の良いノーマル車両は市場に出てくること自体が稀で、出てくれば即座に高値で取引されるのが現状です。
なぜ「安い」というイメージだけが残っているのか?
「XJ400は安い」というイメージが今もなお残っているのは、かつての市場価格を知るベテランライダーの話や、過去の雑誌・Web記事の情報が影響していると考えられます。
また、XJ400の後継にあたる「XJR400」と混同されているケースもあります。
XJR400は90年代から2000年代にかけて生産された人気モデルで、XJ400よりは比較的安価に手に入れることが可能です。
この混同が、「XJ」という名前を持つバイクが安いという印象を広めている一因かもしれません。
XJ400が「安い・不人気」と言われた時代の3つの理由
現在の価格高騰からは想像もつきませんが、XJ400には「安い」「不人気」と評価されていた時代がありました。
その背景には、主に3つの理由が存在します。
理由1:最強ライバル「CBX400F」登場の影響で影が薄れた
1980年に登場したXJ400は、ヤマハ初の400cc4気筒モデルとして、当時人気だったカワサキZ400FXに対抗するために開発されました。
しかし、その翌年にホンダから「CBX400F」が発売されます。
後発ならではの高性能・高スペックを誇るCBX400Fは爆発的なヒットを記録し、市場の話題を独占しました。
結果として、XJ400は高性能なCBX400Fと比較され、性能面で見劣りするバイクという印象が広まり、人気が伸び悩むことになりました。
理由2:「中途半端なバイク」という当時の評価とカスタムパーツの少なさ
CBX400Fという絶対的な存在が登場したことで、XJ400は「パワーもスピード感も物足りない、中途半端なバイク」というレッテルを貼られてしまいました。
人気がCBX400Fに集中した結果、マフラーや外装などのアフターパーツもCBX用が中心に開発・販売されるようになります。
これにより、XJ400はカスタムを楽しむ層からも選ばれにくくなり、人気がさらに伸び悩む一因となりました。
理由3:一部での族車イメージと敬遠された過去
Webikeのオーナーレビューなどを見ると、XJ400がかつて「族車」として人気があったことが伺えます。
このイメージが、一般のライダー層から敬遠される原因の一つになったことは否定できません。
もちろん、全てのXJ400がそうだったわけではありませんが、一部のネガティブなイメージがバイク全体の評価に影響を与え、人気や価格が伸び悩む要因となっていました。
なぜ価格高騰?XJ400が「価値ある旧車」になった現在の理由

不人気と言われた時代を経て、XJ400の価値はなぜこれほどまでに高騰したのでしょうか。
そこには、時代の変化とともにバイクの価値観が変わったことが大きく関係しています。
理由1:絶版車ブームによる希少価値の上昇
80年代から90年代にかけてのバイクブームを経験した世代が、経済的に余裕のできる年代になったことで、中古バイク市場、特に絶版車の人気が急上昇しました。
すでに生産を終了しているXJ400は、現存する個体数が限られており、その希少価値が価格を押し上げる大きな要因となっています。
特に、オリジナルの状態を保った車両は非常に少なく、コレクターズアイテムとしての価値も高まっています。
理由2:YouTubeなどメディア露出による人気再燃
近年、お笑いコンビ「バッドボーイズ」の佐田正樹さんのYouTubeチャンネルなどでXJ400が取り上げられたことも、人気再燃のきっかけとなりました。
メディアへの露出によって若い世代にもXJ400の魅力が伝わり、世代を超えて需要が拡大したことが、価格高騰に拍車をかけています。
理由3:ヤマハ初の4気筒DOHCエンジンという歴史的価値
XJ400は、ヤマハが初めて400ccクラスに投入した空冷4気筒DOHCエンジン搭載車という、ヤマハのバイク史において非常に重要なモデルです。
当時はライバル車との比較で評価されにくかった部分も、今では歴史的な価値として再評価されています。
流麗なデザインや空冷エンジンならではの造形美も、現在の旧車ファンを惹きつける大きな魅力です。
Z400FXやCBX400Fよりは「まだ安い」という相対的な価格感
XJ400は単体で見れば非常に高価ですが、同年代のライバルであるZ400FXやCBX400Fは、さらに高値で取引されています。
これらの超人気車種と比較すると、「XJ400はまだ手が届きやすい」という相対的な価格感が、需要を下支えしている側面もあります。
要注意!相場より安いXJ400に潜む危険なワナ

価格が高騰している中で、もし相場よりも明らかに安いXJ400を見つけたら、それは何かしらのリスクを抱えている可能性が高いと考えた方が賢明です。
安いからといって安易に飛びつくと、後で高額な修理費用がかかる可能性があります。
エンジンの不調やオーバーホール費用のリスク
旧車であるXJ400は、エンジンが本来の性能を発揮できていない個体も少なくありません。
Yahoo!知恵袋には、「コールを切っていたら突然エンジンが落ちた」といったトラブル事例も投稿されています。
購入後にエンジンを開けてみたら、内部がボロボロだったというケースも考えられます。
エンジンのオーバーホールには数十万円単位の費用がかかるため、安く買えても結果的に高くつく可能性があります。
純正部品の欠品と高額なメンテナンスコスト
発売から40年以上が経過しているため、メーカーからの純正部品の供給はほとんど終了しています。
Webikeのオーナーレビューでも、純正部品の欠品が多く、メンテナンスに苦労するという声が見られます。
故障した際に代替パーツが見つからなかったり、中古部品が高騰していたりするため、維持していくには相応の覚悟と費用が必要です。
「走行距離疑義車」「減算歴車」の見分け方と注意点
GooBikeなどの情報サイトでは、「走行距離疑義車(メーター交換等のため走行距離が不明な車両)」や「減算歴車(メーターの巻き戻しが疑われる車両)」といった表記が見られます。
旧車では珍しくありませんが、実際の消耗度が不明なため、購入後のトラブルリスクが高まります。
価格が安い場合は、こういった車両である可能性も視野に入れ、販売店に状態を詳しく確認することが重要です。
素性の知れないカスタムによるトラブルの可能性
中古市場に出回るXJ400の多くは、何らかのカスタムが施されています。
適切な知識と技術でカスタムされていれば問題ありませんが、中には配線が乱雑だったり、不適切なパーツが取り付けられていたりするケースもあります。
見た目だけでは判断できない部分にトラブルの種が隠れている可能性もあるため、信頼できる販売店からの購入が推奨されます。
XJ400の購入で失敗しないためのQ&A
最後に、これからXJ400の購入を検討している方が抱くであろう疑問について、Q&A形式でお答えします。
XJ400の年間維持費はどれくらい?
XJ400の維持費は、税金や保険料といった基本的な費用に加え、旧車特有のメンテナンス費用を考慮する必要があります。
オイル交換などの定期的な消耗品交換はもちろん、予期せぬ故障に備えて、年間で10万円~20万円程度のメンテナンス予算を見ておくと安心です。
もちろん、車両の状態によって大きく変動します。
購入前にチェックすべきポイントはどこ?
購入前には、以下のポイントを重点的にチェックすることをおすすめします。
- エンジンの始動性、アイドリングの安定性、異音の有無
- エンジンやフロントフォークからのオイル漏れ
- フレームの歪みやサビ、修復歴の有無
- 電装系(ライト、ウインカー等)が正常に作動するか
- タンク内のサビの有無
可能な限り現車確認を行い、旧車に詳しい専門家や信頼できるバイクショップに相談するのが最善です。
XJ400と後継モデルXJR400の価格と性能の違いは?
XJ400とXJR400は、名前は似ていますが全く別のバイクです。
XJ400が80年代のバイクであるのに対し、XJR400は90年代に登場しました。
設計が新しくなったXJR400は、性能、信頼性、乗りやすさの全ての面でXJ400を上回ります。
価格もXJR400の方がはるかに安く、日常的な使用を考えるならXJR400が現実的な選択肢と言えるでしょう。
一方、XJ400にはXJR400にはない、本物の旧車としての希少価値と独特の雰囲気があります。
今後XJ400の価値は下がる?買い時はいつ?
絶版車である以上、状態の良い個体は年々減少していくため、今後XJ400の価値が大きく下がる可能性は低いと考えられます。
急激な価格高騰は落ち着きつつありますが、緩やかに上昇していくか、高値で安定する可能性が高いでしょう。
そのため、「価格が下がるのを待つ」というよりは、信頼できるショップで状態の良い車両が見つかった時が「買い時」と言えます。
まとめ:xj400 安い理由の真相と賢い購入法
- ヤマハXJ400が「安い」というのは過去の話である
- 現在のGooBikeでの中古相場は80万円から230万円を超える
- かつてはライバル車CBX400Fの登場により不人気と評価された
- 当時の不人気が「安い」というイメージの源流である
- 近年の絶版車ブームやメディア露出により価格が高騰した
- ヤマハ初の400cc4気筒という歴史的価値が再評価されている
- 相場より安い個体はエンジン不調などのリスクを抱える可能性が高い
- 純正部品が欠品しておりメンテナンスコストは高額になりがちである
- 購入時はエンジンの状態やオイル漏れなどを入念にチェックすべきである
- 価値が大きく下がる可能性は低く、良い個体との出会いが買い時である