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赤魚が安い理由とは?正体から栄養、美味しいレシピまで徹底解説

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スーパーの鮮魚コーナーで、ひときわ目を引く赤い魚。
「赤魚」という名前で、手頃な価格で売られているのをよく見かけます。

しかし、その安さから「なぜこんなに安いんだろう?」「もしかして、まずい魚なのでは?」「体に悪い成分でも入っているの?」といった疑問や不安を感じたことはありませんか。

この記事では、そんな赤魚が安い理由を徹底的に解明します。

「赤魚」の正体や国産の高級魚との違い、気になる栄養価や安全性、そして安さを活かして食卓を豊かにする絶品レシピまで、あなたの知らない赤魚の魅力を余すところなくご紹介します。

目次

【結論】スーパーの赤魚が安い理由は?3つのポイントで解説

スーパーで見かける赤魚が手頃な価格で販売されているのには、明確な理由があります。
主に「産地」「魚種」「加工方法」の3つのポイントが、その安さを実現しています。

理由①:海外から大量に漁獲・輸入される「外国産」の魚だから

スーパーに並ぶ赤魚が安い最大の理由は、そのほとんどが海外で大量に漁獲され、安定的に輸入される外国産の魚だからです。

主な産地は、ノルウェー、ロシア、アメリカ(アラスカ)、カナダ、グリーンランドといった北太平洋や北大西洋の冷たい海域です。

これらの国々では大規模な漁業が行われており、一度に大量の赤魚が獲れるため、一匹あたりの原価が安くなります。

その結果、日本国内に輸入されても、消費者が手に取りやすい価格で販売することが可能になるのです。

理由②:「赤魚」は特定の魚ではなく、複数の魚種の「流通上の総称」だから

実は、「赤魚」という名前の魚は存在しません。

これは、体が赤いメバル科の魚をまとめて呼ぶための「流通名」や「総称」なのです。

消費者庁のガイドラインでも、主に「アラスカメヌケ」「タイセイヨウアカウオ」「チヒロアカウオ」などが「赤魚」として表示できるとされています。

特定のブランド魚ではないため、高級魚とは明確に区別され、手頃な大衆魚として市場に流通しています。

理由③:頭や内臓を取り除いた「加工済み」で流通コストを抑えているから

私たちがスーパーで見かける赤魚は、切り身や粕漬けに加工された状態がほとんどです。

多くの赤魚は、漁獲された現地で頭や内臓を取り除いた「ドレス」と呼ばれる状態や、骨を取り除いた切り身である「フィレー」に加工されてから冷凍され、日本へ輸入されます。

この方法により、輸送時の重量が軽くなり輸送コストを削減できるほか、日本国内での加工の手間も省けるため、全体のコストを低く抑えることができるのです。

そうそもそも「赤魚」の正体とは?国産のアコウダイとは違う魚?

「赤魚」という総称の裏には、いくつかの魚種が存在します。
ここでは、その正体と、日本で高級魚として知られる「アコウダイ」との違いを詳しく解説します。

「赤魚」という名前の魚は存在しないって本当?

はい、本当です。
前述の通り、「赤魚(あかうお)」は特定の魚を指す標準和名ではなく、市場で流通させる際に使われる総称です。

ちなみに、標準和名で「アカウオ」という名前の魚は別に存在しますが、それはハゼ科の小さな魚で、私たちがスーパーで目にする赤魚とは全くの別物です。

この事実を知っておくと、魚売り場を見るのが少し楽しくなるかもしれません。

スーパーに並ぶ赤魚の正体は「アラスカメヌケ」や「タイセイヨウアカウオ」

では、スーパーで安価に売られている赤魚の正体は何かというと、主に以下の2種類です。

魚種主な産地・漁場特徴
アラスカメヌケ北太平洋(アラスカ湾、ベーリング海など)日本で流通する赤魚の代表格。やや小型。
タイセイヨウアカウオ北大西洋(ノルウェー、グリーンランドなど)アラスカメヌケと並び主要な赤魚。

これらの魚は、英語で「Rose fish(バラ色の魚)」などと呼ばれ、現地でも美味しい魚として親しまれています。

国産の「アコウダイ(メヌケ)」はなぜ高級魚なのか?

一方、日本近海で獲れる「アコウダイ」も、かつては「赤魚」と呼ばれ親しまれていました。

しかし、アコウダイが高級魚になった理由は、その希少性にあります。

アコウダイは産卵できるようになるまで10年以上かかるなど成長が遅く、乱獲の影響で漁獲量が大幅に減少してしまいました。

また、水深400~800mもの深海に生息するため、専門の漁具や技術が必要で、漁獲自体が難しいことも価格を押し上げる要因です。

現在では「メヌケ」という別名でも知られ、料亭などに直送される高級魚として扱われています。

赤魚はまずい?体に悪い?安さに関する疑問を徹底解消

安いという理由から、「味や品質は大丈夫?」「安全性は?」といった不安を抱く方も少なくありません。
ここでは、そんな赤魚にまつわる疑問にお答えします。

「赤魚はまずい・臭い」という噂の真相は?鮮度と調理法が原因?

赤魚が「まずい」や「臭い」と感じられることがあるとすれば、その主な原因は鮮度管理や調理法にあると考えられます。

赤魚は本来、脂が乗りすぎず、パサパサでもない、ふっくらとしたクセのない白身魚です。

しかし、輸入品は冷凍・解凍の過程を経るため、その際にドリップと呼ばれる水分と一緒に旨味成分が流れ出てしまうことがあります。
また、鮮度が落ちると魚特有の臭みが出やすくなります。

この臭みは、調理前に熱湯をさっとかけて表面のぬめりを取る「霜降り」という下処理をしたり、生姜やネギなどの香味野菜と一緒に調理したりすることで、ほとんど気にならなくなります。

正しい知識で調理すれば、赤魚本来の美味しさを十分に楽しむことができるでしょう。

赤魚は体に悪い?過去の報道と現在の安全性について

結論から言うと、現在の日本の食生活において、通常の量を食べる分には赤魚が体に悪いということはありません。

過去に、一部の深海魚に含まれるヒ素などの重金属について報道があり、特に妊婦さんへの注意喚起がなされたことがあります。

これは赤魚に限らず、食物連鎖の上位にいる大型の魚や深海魚全般に見られる傾向です。

厚生労働省なども、特定の魚に偏らず、バランス良く様々な魚を食べることが推奨されています。
過度に心配する必要はなく、安心して食卓に取り入れて問題ありません。

実は低カロリーで高たんぱく!赤魚の主な栄養成分と効果

赤魚は、安価ながらも私たちの体に嬉しい栄養素を豊富に含んでいます。

特に注目すべきは、低カロリー・高たんぱく質であること。
ダイエットや筋力トレーニング中の方にも最適な食材と言えます。

その他、代表的な栄養素と働きは以下の通りです。

栄養素主な働き
たんぱく質筋肉や皮膚、髪など、体の組織を作る基礎となる
ビタミンA (レチノール)皮膚や粘膜の健康を維持し、抵抗力を高める
ビタミンB12正常な赤血球の生成を助け、貧血予防に役立つ
ビタミンDカルシウムの吸収を促進し、骨や歯を丈夫にする

クセのない味わいなので、日々の食事に手軽に栄養をプラスできる優れた食材です。

安さを活かす!赤魚を最高に美味しく食べる人気レシピ

クセがなく、ふっくらとした身が特徴の赤魚は、和食から洋食まで幅広い料理に活用できます。
ここでは、安くて美味しい赤魚を、さらに格上げする人気レシピをご紹介します。

定番はこれ!ふっくら美味しい「赤魚の煮付け」の黄金比レシピとコツ

赤魚料理の王道といえば、やはり煮付けです。
甘辛いタレが染み込んだふっくらとした白身は、ご飯との相性も抜群です。

ポイントは、調理前に赤魚の切り身に熱湯をかけて霜降りをすること。
これにより、臭みが取れて味が染み込みやすくなります。

醤油、みりん、酒、砂糖を使った黄金比の煮汁で、落し蓋をしてコトコト煮れば、家庭でも料亭のような本格的な味わいに仕上がります。
千切りにした生姜をたっぷり加えるのがおすすめです。

焼くだけで簡単!香ばしい「赤魚の粕漬け」の作り方と失敗しない焼き方

スーパーでよく見かける赤魚の粕漬けは、焼くだけで立派な一品になる便利な加工品です。

焦げ付きやすい粕漬けを上手に焼くコツは、フライパン用の魚焼きホイルシートを使うこと。
油をひかなくてもくっつかず、後片付けも楽になります。

火加減は弱火から中火で、蓋をしてじっくりと蒸し焼きにするのがポイントです。
こうすることで、中までしっかり火が通り、身はふっくら、表面は香ばしく焼き上がります。

煮付けだけじゃない!ムニエル・唐揚げなどアレンジレシピ3選

淡白な味わいの赤魚は、煮付けや焼き魚以外のアレンジも楽しめます。

  1. 赤魚のムニエル: 塩こしょうで下味をつけ、薄力粉をまぶしてバターで焼けば、皮はカリッと、身はふっくらとしたムニエルに。レモンを絞ってさっぱりといただくのがおすすめです。
  2. 赤魚の唐揚げ ねぎ甘酢だれ: 片栗粉をまぶしてカラッと揚げた赤魚に、醤油・酢・砂糖で作った甘酢だれと刻みネギをかければ、ご飯が進む中華風の一品が完成します。
  3. 赤魚の西京焼き: 白味噌、みりん、酒を混ぜた漬け床に一晩漬け込んでから焼けば、上品な甘みとコクが楽しめる西京焼きになります。フライパンで手軽に作れるのも魅力です。

赤魚に関するよくある質問(Q&A)

最後に、赤魚に関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。

スーパーでの赤魚の値段は一匹・一切れいくらくらい?

スーパーで販売されている赤魚の値段は、産地や大きさ、加工状態によって異なりますが、一般的に冷凍の切り身で一切れあたり100円~250円程度が目安です。

粕漬けやみりん漬けなどに加工されたものは、少し高くなる傾向があります。

非常に手頃な価格帯であり、家計に優しい魚の代表格と言えるでしょう。

赤魚はどこでとれる魚ですか?主な産地一覧

私たちが日本で手にする赤魚のほとんどは、海外から輸入されたものです。
主な魚種と産地(漁場)は以下の通りです。

魚種主な産地・漁場
タイセイヨウアカウオノルウェー、グリーンランド、アイスランドなど北大西洋
アラスカメヌケアメリカ(アラスカ湾)、ロシア(ベーリング海)など北太平洋

これらの冷たい海で育つため、身が締まり、ほどよく脂が乗っています。

赤魚に旬の時期はありますか?

輸入品の赤魚は冷凍で一年中流通しているため、旬を意識する機会は少ないかもしれません。

しかし、魚種ごとに旬は存在し、例えばアラスカメヌケは春(4月~6月頃)が旬とされています。

一方で、日本近海で獲れる高級魚の「アコウダイ」は、秋から冬にかけて旬を迎えます。
この時期のアコウダイは脂が乗り、刺身やお寿司で食べると格別の味わいです。

まとめ:赤魚がなぜ安いのか、その理由を完全解説

  • スーパーの赤魚が安いのは主に輸入品で大量に獲れるから
  • 「赤魚」は特定の魚種ではなく複数の赤い魚の総称である
  • 赤魚の正体は主にアラスカメヌケやタイセイヨウアカウオ
  • 国産の「アコウダイ」は漁獲量が少なく高級魚とされる
  • 赤魚がまずいと感じる場合は鮮度や調理法に原因がある
  • 適切な調理で臭みは消え、美味しく食べられる
  • 現在の日本では通常の食事で赤魚が体に悪い心配はない
  • 赤魚は低カロリー・高たんぱくで栄養豊富な食材である
  • 定番の煮付けや粕漬けは家庭でも簡単に作れる
  • ムニエルや唐揚げなど様々なレシピで楽しめる
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